iPad Air(第4世代)を手に入れた
目次
はじめに
いろいろあってiPadを手に入れた。ライト勢ではあるが、私もガジェットオタクの端くれ。スマートフォン、タブレット、パソコンなどの電子機器が大好きなせいぶつとして、何としてでもレビュー記事を書かねばならないと使命感を抱いたのである。
ところでこの記事なのだが、レビューと言うには備忘録的な部分が多いので、使用感だけ読みたい方は上の目次から「レビュー」に飛ぶことをおすすめする。
これまでのあらすじ
ASUSの「ROGシリーズ」のゲーミングノートPCを手に入れたひよこ。性能、デザイン、ノートPCというコンパクトさ……全てにおいて大満足だった。
これを手に入れてから、動画編集・ゲーム開発が楽になった。やる気がとてもあるときはそういったクリエイティブな活動に夢中となった。ゲーム開発でスチルを描く必要があり、イラスト制作を行っていた。それから、手段であったお絵描きがだんだん楽しくなって、気が付くとお絵描きやイラスト制作、そしてそれらの技術向上が目的となっていた。
しかし、私がデジタルでお絵描きをするためには、大きな欠点があった。そう、このROG Strixがパソコンであるということだ。
パソコンであるということは、使わない時間は休ませておかねばならない。ROG Strixをスリープ状態で放置していたら弟に「ROG Strixは起動早いのにスリープにしておく意味無くね? 付けっぱなしだとCPU死ぬぞ」と言われた。
何が言いたいかというと、パソコンを使うには「パソコンを開く」という動作が必要なのである。
現環境でのiPadの必要性
面倒くさがりには、パソコンを開く動作というものはかなりハードルが高く感じられる。
- 椅子に座る
- パソコンを開く
- 電源ボタンを押す
パソコンを開くにはこの作業が必要なわけだが、2と3の手順に、とてつもない心理的ハードルを感じる。特に心身が疲れているときはパソコンなんて開く気にもならないだろう。
動画編集やゲーム開発なんかは本当にやる気があるときにしかしないのであれだが、お絵描きを習慣にしようと思うと何故か高い壁を感じる。きっとこの現象は心理学的に名前があるのだろうが、ひよこは心理学に疎いのでよく知らない。分かり次第、是非私にこっそり教えて欲しい。
とにかく、私はデジタルお絵描きのハードルを下げて、できる限り毎日絵に触れる習慣を付けたかった。
このままではいけない。そう思った私は、ずっと欲しかったが必要がないため購入を見送っていたiPadの存在を思い出した。大好きなお絵描き系YouTuber・VTuberはほとんどがiPadを持っている。ガジェット好きなタイプのお絵描きYoutuber・VTuberを好んで見ているせいかもしれないが、彼らのレビュー動画を見ていると、確かに使いやすそうだと思った。利便性、大きさ、デザイン……かの刀剣男士・和泉守兼定*1も見た目と実用性を語っている。iPadという端末は、そのどれもを兼ね備えているように思えた。
フォロワーにもiPad+Apple Pencil民がたくさんおり、中でもねんどろいど鶴丸国永購入時にいろいろ教えてくれたフォロワーは「PCとiPadどちらも持っていて損はないよ。iPadあるとお絵描きのハードル下がるし、どちらかでしかできないこともたくさんある(意訳)」と語った。また、別のフォロワーは「お絵描きに飽きてもiPadがあれば動画が見やすいしゲームも大きな画面でできるよ(意訳)」と教えてくれた。
改めてiPadが欲しくなってから、購入には3ヶ月迷った。それでも欲しいと思った。
とあるフォロワーは、
「ちゃんと面倒見れる?」
と、私に確認した。
「み……見れる!」
ちょっと自信が無かった。
そして購入へ
ちなみに弟にはずっとiPadを勧められており、「面倒くさがりなんだから、1つで完結するiPadがお姉ちゃんには断然良い」と言われていた。購入時にも何度も相談した。お絵描きレビュアーはみんなこぞってProをおすすめするからだ。
しかし、仕事柄、各種iPadの実機を操作する機会が多い弟は「今のお姉ちゃんは、Proなんて高性能すぎる端末を買って持て余すより、Airで十分。大きさもスペックもコスパも丁度いいと思う」と私に助言した。
さて、いつも以上に前置きが長くなってしまったが、今回購入したiPad Airの感想を書いていこうと思う。
レビュー
今回購入したのは「iPad Air(第4世代)」の「ローズゴールド」。弟にはスカイブルーを勧められた*2が、大学時代にiPadを持っていた同期の影響で、買うならローズゴールドを買うと決意していたため、この色を選んだ。
スペック
- 同梱物:iPad Air、USB-C充電ケーブル、20W USB-C電源アダプタ
- 容量:64 GB
- ディスプレイ:10.9インチ(Liquid Retinaディスプレイ True Tone)
- チップ:A14 Bionic、Neural Engine
- コネクタ:USB Type-C、Smart Connector
- 重さ:458 g
- 対応:Apple Pencil(第2世代)、Magic Keyboard、Smart Keyboard Folio
調べたところ、Apple製品においてはRAMがどれくらいなのかは明らかにされていないようで、代わりに搭載チップが公表されている様子。
搭載されている「A14 Bionic」はシステム・オン・チップ*3で、簡単に言うとCPUのこと。6コアCPU。4コアのGPU、16コアのニューラルエンジンが搭載されている。「Neural Engine」はA14 Bionicに搭載している顔認識・画像処理・AR処理に特化しているシステムの一部らしい。とにかく、スペックがとても良いということは確かだ。
液晶は「Liquid Retinaディスプレイ」だが、「Retinaディスプレイ」というのがそもそもApple製品のうち高解像度のディスプレイを指す名称らしい。「Liquid Retinaディスプレイ」となると、中でも丸角加工された液晶ディスプレイとのこと。ざっくり言うと、iPad系列はスペックが良くて画質も良い端末、ということのようだ。
なるほど、わからん。すごいことだけは分かった。
Antutuベンチマーク*4を試してみようとしたが、何故か動かなかったので断念。
そもそもAntutuベンチマークの総合スコアの目安はどれくらいなのかというと、
- ハイエンド:50万点~
- ミドルハイ:30~50万点
- ミドル :20~30万点
- エントリー:20万点以下
と、いう感じである。ハイエンドになればなるほど高性能で、動作がスムーズになる。スマートフォン向けの3Dゲームを遊ぼうとすると、最低でも30万点は必要となる。ただ、快適に遊ぼうと思うと40万以上無いとキツいと個人的には思う。
気になるiPad Air(第4世代)のスコアは、60万~70万点近く(GPUスコアは26万点)の様子。スコアだけを見ると、ずっと欲しい欲しい言ってるROG Phoneの3と同じくらいのスペックらしい。
ちなみに、新作のPro 12.9インチ(第5世代、1TBモデル)だと100万点を超えるらしい。こういったものを変態端末と呼ぶ。
閑話休題。
iPad Air(第4世代)の特徴として、従来のiPhone・iPod・iPad系のライトニングケーブルではなく「USB Type-C」に対応している。iPadは、Apple Pencilが第1世代対応ならライトニングケーブル対応、第2世代対応ならUSB Type-C対応という見分け方を弟に教わった。Magic KeyboardやSmart Keyboard Folioにも対応しているらしいが、必要性が現時点では無いため、購入を見送った。
値段
購入時は69,080円。支払い方法の都合上、直販ではなくAmazonで購入。購入半日前は何故か4,000円程度値下げしていたが、いろいろな事情により買い時を逃した。
同時購入したアクセサリ類
Apple Pencil(第2世代)
これが無いとiPadを買った意味がないので、一緒に購入。この記事では、ついでにPencilの使用感も一緒に書いておく。購入当時のお値段は15,286円。
ケース
3つ折りのケースに憧れて、適当に検索したら出てきたため、購入。留め具がマグネット式になっており、閉じたら自動でロックしてくれるオートスリープ機能が付いている。Apple Pencilを装着したまま閉じることができるので、失くすリスクが減る。飽きたら別の製品に変えようと思う。
フィルム
弟にカートに入れてもらって購入。ついでに貼って貰った。iPad Airは約11インチのため、iPad Pro(11インチ)用のほとんどのフィルムと互換性がある*5。
アンチグレアタイプのため、手触りはとてもいいが、パソコン等と比べると色味が若干悪くなるのが難点。
所感
箱と、開封直後の画像。Apple Pencilには替芯は同梱されていない。
カバーを付けて立たせた画像。
愛用しているダイソーのB5無地ノートとの比較。サイズはほぼ一緒。
仕入れていた前情報によると、
などと聞いていたが、全くそんなことはないと断言しておこう。
iPadで初めてお絵描きするならAirで十分である。MediBang Paint、ibisPaint(有料版)、Procreate、Realistic Paint Studioでお絵描きを試してみたが、筆圧感知機能の遅延はほぼ無い*6。むしろ、筆圧感知性能の高さに驚かされること間違いなし。かなり作業がスムーズになった気がする。
開封直後にお絵描きしてみたときの写真。
鶴丸国永、アズール・アーシェングロット、ジュリウス・ヴィスコンティが写っている。
……なんでこんなに緩い顔をしているんだ?
愛用アプリケーションのMediBang Paintにて3000×4000 350dpiのサイズでレイヤーを200ほど増やしたが、想定より重くはならなかった。ちなみに、ブラシサイズを大きくすれば動作が重くなるのはPCでもスマートフォンでもタブレットでも変わらない。ただ、これは一人の全身を描ききったときの状態であるため、二人以上を描いたり、きちんと背景などを丁寧に描いたりすると更に重くなる。
使いやすいとは言え、(これはペンタブレット・液晶タブレットにも言えることだが)アナログとデジタルでは使用感が全く異なることに留意したい。フィルムにこだわれば話は別だが、デジタルお絵描き初心者はつるつるした描き心地に慣れるまで時間がかかる。ペンが引っかからないのでサラサラ描きたい方はすぐ慣れるかもしれないが、ガリガリ描きたい方はペーパーライクフィルムを購入したほうが良いだろう。
良いところ
Apple Pencil(第2世代)が使える
何と言ってもこれ。ケーブルに挿して充電するのではなく、側面の磁気コネクタに付けるだけでペアリング及び充電ができる。そのため、ケースを閉じた際に一緒にくるんで保管でき、失くす心配があまりない。まあ、置き忘れなどがあれば話は別だが。
想定より筆圧感知機能の性能が高く、傾きなども感知する。感知しすぎて最初は戸惑ってしまった。
ちなみに過充電を避けたいときは、ちょっとずらして装着すれば充電されずに磁石でくっつく。磁気カバーを使わない場合は注意。
コスパが良い
費用対効果が非常に良い(個人の感想です)。iPadやiPad miniでは物足りない、けれどもProは高すぎる、でもiPadでお絵描きを始めたい。そういう方には持ってこいなのではないだろうかと思う。
作業しやすい大きさ
弟がiPad miniを持っていたため、一度借りてMediBang Paintでお絵描きをしてみたが、パソコンに慣れていることもあり、画面が小さすぎて作業しづらい印象を受けた。
対してiPad AirはB5相当のサイズであるため、大きすぎず小さすぎない。お絵描きなどの作業するには丁度良いサイズだと思う。
気になるところ
Apple製品特有の不安
大きく分けて、これらの不安がある。
iCloudについては使用せずにGoogle Driveを使用すればいいので、まあいいかとは思っている。ただ、クレジットカード情報を登録したくないので、アプリを購入する際はカードやコードを買いに出かけないといけないのが正直面倒くさい。
耐久性については(念の為Apple Careに加入しているが)私は使いすぎにより携帯端末を駄目にしてしまう頻度が高いため、不安しかない。そうなれば買い時だと思って諦めるしか無いか。
新作はどうせいつか出るので、これも諦めるしか無い。しかし出たら少しショックだな……いつもタイミングを逃してしまう。
Apple Pencilに替芯が付いていない
iPad Airには直接関係が無いが、Apple Pencil 第2世代に替芯が付いていないのは驚きだった。箱をバラしてみたが、やはり無かった。第1世代には付いているらしい。ナンデ……ドウシテ……。
ペーパーライクフィルム*7を使うと約2ヶ月でペン先が削れて描けなくなってしまうらしいが、通常のフィルムであれば1~2年は保つらしい。私はつるつるした描き心地の方が好きなので、ペーパーライクフィルムにはお世話にならないような気がする。
ちなみに替芯は約2,500円で買える。替芯は、第1世代も第2世代も同じものが使える。
おわりに
お絵描きをするタイプのインターネットふしぎせいぶつであるため、お絵描きする上でのiPad Air(第4世代)の使用感を簡単に書かせてもらった。お絵描きについての詳しい記事は別途noteに掲載予定なので、そちらを参照してほしい。
*1:刀剣乱舞における、鶴丸国永とは違った意味での最推し。彼が夢に出てきたのをきっかけに刀剣乱舞を始めたことは大事なところ(サビ)なので何度でも語る。
*2:勧められたというよりは弟がスカイブルーを欲しがっていた。
*3:スマートフォン・タブレットを動かす必須システムを全て1つのチップに集約している。
*4:端末のCPU、GPU、RAMの性能を総合的に測定できるアプリ。App Storeでは「安兔兔评测」の名前で配信されているが、Google Playストアには無いため、公式サイトからApkファイル(インストールパッケージ)をダウンロードする必要がある。
*5:ものによっては合わないものもある(特にガラスフィルムが多い)ため、「iPad Air 第4世代」の表示があるフィルムを買ったほうが無難ではある
*6:ただし、ibisPaintはiOSとの相性が悪いのか、そもそもアプリの性質なのか、もっさり感、入り抜きの抜きがあまり反映されないデメリットがある。
*7:紙のような描き心地のフィルム。少々高い。ものを選ばないと液晶が見づらくなってしまうのが難点。